Merry! Andrew Merry?
安藤裕子
月桂冠「定番酒つき」のCMナンバー、『のうぜんかつら(リプライズ)』。映画「人形霊」のテーマソングとしても流れた、シングル曲『 Lost child,』。 HITACHI携帯端末W32HのCMへ起用され、話題を集めたシングル『さみしがり屋の言葉達』。同じくシングル作『あなたと私にできる事』を含んだ、安藤裕子の2nd FULL ALBUM『Merry Andrew』が完成。昨年秋にmoraへ登場したときから、高い支持を得ていた彼女。まさに期待のニューカマー安藤裕子へ、改めて取材を実施。アルバム『Merry Andrew』の魅力について、じっくり語っていただきました。
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“陽気なAndrew?!?!”〜彼女はいつだって鼻唄人間〜  
---全14曲入りの2nd FULL ALBUM『Merry Andrew』が、完成。何時頃から制作へは入ってたんですか?
安藤:
04年の秋には、作業に入ってました。05年最初に出したシングル作『あなたと私にできる事』に関しては、「これをシングルとして出したい」という想いで作ってたんだけど。その後の2枚に関しては、曲を作ってはアルバム用に録ってく作業の中、タイアップやシングル話をいただくたびに、その都度、その時点のストックの中から選んでいった感じだったんです。
---けっこう、ストックはあったんですね。
安藤:
ありました。だからと言って「アルバム用に作ってきた楽曲たちか」…と言われると、そうじゃなく。私、鼻唄人間なんで、お風呂に入ってても、料理や掃除をしてても、すぐに歌とメロディが浮かんでくるんですね。そこで浮かんだ曲たちをギターで軽くコードを付けるよう弾きながら、毎日のように心の中(のハードディスクレコーダー)へ記憶(記録)しておくんです。
---へぇ〜…。
安藤:
つまり曲作りというのは、私の中では日常的な出来事。だからと言って「何でも楽曲としてさらけ出せば良いか」と言うと、そんなことはなく。そこは社会に属する一人として、「ここまではさらけ出せる」という、自分の中のハードルを超えた楽曲のみを心の中から引っ張りだしては、随時形にし続けています。
“陽気なAndrew?!?!”〜人生のサントラ版のような歌を唄いたい〜  
---安藤さんの場合、各曲ごとに”グサッと突き刺さる言葉や歌メロ”が、かならずあるんですよね。その”さらけ出したひと言やふた言”に、強い共感を覚えてしまう。それが安藤裕子の楽曲の魅力だと、僕なんかは捉えてるんですよ。
安藤:
ありがとうございます。でも私の場合、”身体の中から自然と出てくる言葉やメロディ”を、「ウィ〜ン」と印刷機みたいに曲として出してるだけだから、正直言葉の意味に強い執着心はないんです,。 だからと言って無意味か…と言うと、そんなことはなく。それらの言葉たちは、私が感じてる想いだし。頭で余計にひねくってないぶん、素直な言葉たちでもある。ときにはそこに矛盾する言葉が並んでたとしても、私は文法に沿って言葉を書いてるわけじゃないから、別に気にしてないし…。だから言葉に関しては、聴く人それぞれが自由に捉えてもらいたいんですよ。
---それって、大事なことですよね。
安藤:
どんなに綺麗な文章でも、耳をすり抜け、身体の何処にも残らないんだったら、それは”上手な文章”であって、”歌詞として優秀じゃない”んですよ。人が歌詞を聴いて感じるというのは、たとえ”ひと言”でも、何かしらひっかかる言葉があるからだと思うんです。
---その通り!
安藤:
だからこそ歌詞に関しては、「自由に解釈をして欲しい」というのが、私の想いなんです。その言葉を素直に受け取ろうが、裏読みしようが、そこは聴いた人自身の自由な解釈に任せたい。
 それこそ同じ歌でも、人によっては「前向きな歌」と捉える人もいれば、「この裏にはすごく絶望的な気持ちを持ってるんだ」と捉える人もいる。でも、それでいいんだと思う。なぜなら歌って、「その人の人生という物語の中のサウンドトラック」的な意味合いのものだから。。。
“陽気なAndrew?!?!”〜安藤裕子は陽気なピエロ?!〜  
---アルバム・タイトル『Merry Andrew』もまた、いろんな解釈ができそうですけど。安藤さんご自身は、どのような想いで名付けたんですか?
安藤:
私自身は「陽気なピエロ」という捉え方をしてる。ピエロって、悲しい心を隠しつつ笑ってるじゃないですか。そこが、私と似てると言うか…。
 私、いつもヘラヘラ〜っとしながら、その場しのぎな対応をするのが得意な生き方をしてるので、あまり人と感情を交えることを得意とはしてないし。誰ともぶつからないぶん、誰とも近くなかったりもするんです。その三枚目感が、「本当の自分を出しそびれたきっかけだったのかな〜」という気持ちもあって。。。一見お調子者なんだけど、その裏には淋しい気持ちを持っている。「それってピエロっぽいな〜」と思ったんですよ。。
---感情的に、ぶつかりあったりはしないんだ。
安藤:
しないですね。だから憧れると言うか、そういう感情的に活きてる人を見ると、逆に「うらやましいなぁ」と思ってしまう。
---だけど、歌の中へかならず突き刺さる言葉があるよう、感受性や自己主張の強い面も持ってますよね。
安藤:
やっぱり歌詞って、その人となりが出ますからね。もちろん、人に見せないような感情もいっぱい持ってるし、どっか誤魔化した感情を外へ出したりもする。そういう自分が作ってる歌だからこそ、歌詞にも”誤魔化した感情”が出てくることもあれば、”本音”が入ってたりもする。それこそ、たまに気性の激しい曲が浮かんでくると、「やっぱり私って気性激しい性格なんだなぁ」と思ってしまいますから。
---やはり安藤さんの、感情の根っこは…。
安藤:
気性が粗いんでしょうね(笑)。ただ、それを出し切る気力や体力がない(笑)。本当は、激しい気性を持ってるし、それを出したい自分がいるんだけど。それを人前へ投げつけるとなると、どうしても引いちゃう自分がいる。だからピエロなんですよ。
---え〜、機会があったら、ぜひその感情をさらけ出して欲しいなぁ。
安藤:
じゃあ何時か、機会を観て出してみます(笑)
“陽気なAndrew?!?!”〜お蔵入りになりそうだったあの曲が…〜  
---アルバムの中へは、月桂冠「定番酒つき」のCMバージョンとも言うべき、ピアノと歌だけによるしっとりした『のうぜんかつら(リプライズ)』と、躍動的に弾け飛んだポップさ満載の『のうぜんかつら』、2スタイルを収録してますけど。どちらのバージョンから、誕生したんですか?
安藤:
もともとはアルバム制作過程の中、バランス的に明るい曲が欠けてたことから、ディレクターと「裕子、明るい曲作れよ」「任せろよっ」と言いながら、明るい曲を作り始めた…んだけど。なぜか、世にも切ない曲ができてしまい、「これじゃない」って(笑)。だけどせっかく作った曲だから形にしたいという欲求…と言うか、私のエゴが出てきて、「よ〜し小沢健二の『LIFE』風にアレンジしよう。ラッパ入れちゃえ、ラッパ」と言いながらアレンジしていったら、アルバムへ入れた『のうぜんかつら』になったんです。
---だけどCMへは、先にできたバージョンが…
安藤:
気にいっていただき、使われたんですね(笑)。私としては、アルバムへはすでに切ない曲は足りてたので、未練を断ち切り「切ない曲は捨てた、明るい曲にしちゃえ」ということで形を変えたのに、最初のバージョンのほうがCM効果もあってか人気を博してしまい、「一体どうしたらいいんだろう」と…。
---もしや最初は、アルバムへ『のうぜんかつら』のピアノ・バージョンを入れる予定はなかったとか?
安藤:
私は入れるつもりはありませんでした。だけどファンの人たちが、「次はこの歌が聴ける」と待ってるんですよ。「えっ、私は出すつもりなかったのに、どうしよう…」と悩んでたときに、ディレクターが「おまけとして最後に入れよう」と言ってくれたことから、この2つのバージョンを収録することになりました。
“陽気なAndrew?!?!”〜This is Yuko Andrew〜  
---楽曲の持つ豊かな表情に合わせ、歌声も多彩多色な魅力を映し出してゆく…。まさに安藤裕子の持つミラクル/マジカル・ヴォイスの魅力も存分に味わえる逸品となった『Merry Andrew』。春には、このアルバムを引っ提げたコンサートも開催になります。
安藤:
私の場合、ライブくらいしか感情を思いきり吐き出し、頭を真っ白にできる場所ってないから、当日も気持ち良く歌えるといいなぁ。。。。。。  ←?
---けっこう 、緊張もしちゃうほうですか?
安藤:
本番直前はすっごい緊張のあまり、お腹が痛くなっちゃうし、ステージが始まったばかりの頃は、恥ずかしさのあまりお客さんを直視できなくて横向いて歌ったり(笑)。でも、コンサートは思いきり楽しもうと思ってます。
---楽しみにしてます。じゃあ最後に、改めて”安藤裕子にとってアルバム『Merry Andrew』とは”…。
安藤:
5年度の、安藤裕子の生活を綴った1枚です。

一見淡々とした口調でしゃべりかけるのだが、じつは抑えた言葉のブレスへ、感情の揺れと重なる微妙な振幅が見えてくる。まさにインタヴュー中の彼女もまた、気持ちの揺れへ寄り添う形で声色が変化してゆく安藤裕子の歌と、同じ波長を発していた。素直に、気負うことなく、無垢な言葉を発してゆく彼女。その等身大な自然体さへ、強く強く共感を覚えた次第だ。
2nd FULL ALBUM
「Merry Andrew」安藤裕子 2006/01/25 release
心を優しく癒すヒーリング・ヴォイスやコーラス・ワークを味わえる『ニラカイナリィリヒ』。めまぐるしく声色が変化してゆく、まるで万華鏡のような声色を堪能できる『Green Bird Finger.』。甘えたがりな声色とアーバンソウルな楽曲が、聞き手の感情をウキウキとした開放気分へ導いてゆく『のうぜんかつら』。安藤裕子流ポップロック・チューン『ポンキ』。切々としたロマンチックさへ満ちあふれたストーリー歌『星とワルツ』などなど、安藤裕子の持つ声とメロディの魅力を、多彩にアレンジメントされた表情を通し存分に味わえる1枚だ。心へいろんな刺激を与えゆく言葉たちにも、ぜひ耳を傾けていただきたい。そして、あなたの人生の中へこれらの歌を投影しながら、マジカルな物語へぜひとも浸ってください。
収録曲の一部をご紹介!
M-7 さみしがり屋の言葉達 au携帯電話 HITACHI「W32H」CMソング
M-10  Lost child, 映画『人形霊』テーマソング
M-14  のうぜんかつら(リプライズ) 問い合わせ殺到!月桂冠“定番酒つき”CMテーマソング
LIVE
2006年ワンマンライブ決定!『Merry Andrew』
【大阪】2006/04/22(土) 大阪 BIG CAT    17:00 open/18:00 start/全自由4,500円(税込)
詳しくはオフィシャルサイトへ!
【東京】2006/04/28(金) 東京 SHIBUYA-AX    18:00 open/19:00 start/1F自由4,500円(税込)